ガラスと防音に関するQ&A

複層ガラスには防音効果があるのですか?
複層ガラスを使うと、結果的にガラスの合計厚さが厚くなっているため防音効果が高まります。たとえば、透明な3ミリのガラスと、同じガラスを使った複層ガラスを比べるとガラスの合計厚さは2倍になります。ただ、2枚のガラスの厚さが同じ複層ガラスは、低音域で2枚のガラスが共振現象を起こし、遮音上の弱点となるので、2枚のガラスを異なる厚みにすることで遮音性を高めることができます。
二重窓と防音性能の高いガラスとではどちらが効果がありますか?
一概に優劣はつけられませんが、窓の厚さを壁並にかなり厚くできる場合、二重窓の方が高い防音性能が得られるといわれています。ただ、サッシが2重になることから、開閉の煩わしさとコストアップを伴います。一方、異厚複層ガラスや合わせガラスと気密性の高いサッシの組合せは一枚のサッシでそれなりの防音効果が得られるという利点があります。
どうして防犯ガラスや合わせガラスには防音効果があるのですか?
防犯ガラスや合わせガラスは、2枚のガラスを使うことで、結果的にガラスの合計厚さを厚くしていることが理由として挙げられます。例えば、住宅用の透明ガラスは一般的に3ミリか5ミリが使われていますが、防犯ガラスや合わせガラスは3ミリの透明ガラスを2枚使っているので合計厚さ6ミリとなり、ガラスの合計厚みが大きくなります。また、中間膜にはガラスの振動を吸収する効果もあります。
ガラスを替えるだけで防音性能は上がりますか?
窓の防音性には「サッシの気密性」がかなり影響します。音波は、光よりもずっと波長が長いので、障害物の周囲から裏側に回る(回折)性質を持っていますので、隙間や孔から容易に室内に入ってしまいます。ガラスを替えるとともに、音が入りやすいサッシ周辺の隙間を少なくしたサッシ(気密サッシ)を用いることが大切です。

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