ガラスと省エネ・防犯・防災
【建物部品の防犯性能
~防犯統一マークについて~】
行政、民間みんなで防犯対策に取り組む
昨今の侵入窃盗(強盗)事件の増加が、大きな社会問題としてクローズアップされています。この侵入窃盗に対する防犯対策の一部として、防犯性能の高い建物部品(ドアや錠、サッシ、ガラスその他建物に関する部品)の早急な開発が大きく求められることとなり、去る平成14年11月、警察庁、国土交通省、経済産業省が中心となり、行政、住宅生産管理者、建物部品関連団体等からなる「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」(以下:防犯官民合同会議)が設置されました。
防犯モノサシ -シンボルマーク-
この防犯官民合同会議において、「防犯性能の高い建物部品」を選ぶ際の目安となるように、シンボルマーク(共通標章)を作成しました。このマークは、会議の定めた「防犯性能の高い建物部品リスト」(詳細:次ページ)に公表記載された「防犯建物部品」に与えられます。さらに、このマークの授与許可条件も、会議で定めた条件の「防犯性能試験」に合格したもののみ与えるという安心条件です。
カタログ等で「防犯性能の高い建物部品」を選ぶ際には、この[CP]マークのついたものを選ぶと安心ですね。
※シンボルマークの意味:「防犯」=“Crime Prevention”の頭文字CとPをシンボル化しています
ドロボウの手口で試験
[cp]マークを授与するにあたり、防犯官民合同会議では「防犯性能試験」を実施しました。その試験というのは、実際にドロボウがおこなう侵入の手口で多いもの3方法でガラスを破壊するのです。実践に即しているということは、それだけ信頼度も高くなりますね。
- 打ち破り試験
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試験詳細
試験工具:バール
- 攻撃部分:クレセント付近、及び補助鍵付近の2箇所
- 攻撃方法:上記攻撃部分に7回打撃を加えて、手首程度までが挿入が可能な穴(直径75mmの球が挿入可能なもの)をあけ、手首を差し込み、サッシを開く方法
- 合格ライン:上記方法でサッシが開かなかったもの
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注意点:最初の打撃からサッシを開くまでの時間は1分以内
※打ち破りは、ガラスを叩く際に大きな音がするので1分以上は危険とみなし侵入犯はあきらめる傾向にあるため
- こじ破り試験
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試験詳細
試験工具:ドライバー
- 攻撃部分:クレセント付近、もしくは補助鍵付近
- 攻撃方法:上記攻撃部分のこじ破りをおこない、手首程度までが挿入が可能な穴(直径75mmの球が挿入可能なもの)をあけ、手首を差し込み、クレセント及び補助錠を開錠する方法
- 合格ライン:上記方法で、3回の試験すべてにおいて、外障子側の窓が開くまでの時間を5分以上要したもの
- 備考:試験体より1m離れた位置で音圧を測定し、90dbを超える音がした場合は攻撃を20秒間休止した
- 焼き破り試験
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試験詳細
試験工具:携帯用バーナー
- 攻撃部分:クレセント付近、もしくは補助鍵付近
- 攻撃方法:上記攻撃部分を焼いて攻撃し、手首程度までが挿入が可能な穴(直径75mmの球が挿入可能なもの)をあけ、手首を差し込み、クレセント及び補助錠を外す方法
- 合格ライン:上記方法で、外障子側の窓が開くまでの時間を5分以上要したもの